売却の基礎知識

不動産売却の基礎知識

不動産の売却は、人生で何度も経験することではありません。最初から詳しい知識を持って、売却に臨む方は少ないでしょう。ここでは不動産売却の基本的な流れや気をつける点、費用や税金などについてわかりやすくご案内します。

売却に際しては動く金額も大きいため、信頼できる不動産会社に仲介を任せるのがおススメです。福岡県糸島市の三愛地建株式会社は、長年にわたり、地元糸島市で不動産取引に携わってまいりました。お手持ちの物件の売却をお考えでしたら、ぜひお気軽に当社にご相談ください。

家を売却する理由

相続した実家や、現在居住しているお住まいなど、「家」の売却を考えるのにはさまざまな理由があります。

具体的な売却理由で多いもの
  • 相続した物件を売却したい
  • 結婚したため
  • より良い住まいに住み替えるため
  • 家族構成が変化したため
  • 家族(親や子どもなど)と同居するため
  • 家族やご自身の介護のため
  • ご自身や子供の通勤・通学のため
  • 資金が必要となったため
  • ライフスタイルが変化したため
  • 転勤・転職のため
  • 資産の整理のため
  • 不要物件の処分
ネガティブな理由での売却
  • 離婚したため
  • ローンの返済が困難になったため
  • 事件・事故物件、瑕疵物件、周辺環境の問題

家を売る理由はさまざまですが、それぞれに解決方法が違います。売却をお考えでしたら、ぜひ一度三愛地建にご相談ください!

売却の流れ

STEP01

「いくらで売れる?」まずは相場を調べよう

売却したい物件がどのくらいの値段で売れるのか、まずは情報収集から始めましょう。条件の近い物件のその地域での相場を調べることで、だいたいの価格が把握できます。

STEP02

物件の査定を依頼する

だいたいの相場を把握したら、複数の不動産会社に相談し、物件の査定を依頼しましょう。査定とは「実際にいくらで売れそうか」という目安を立てるものです。不動産会社によるサービス内容の検討も、同時に行うといいでしょう。

STEP03

媒介契約を結ぶ

査定の額やサービス内容を検討し、信頼できる不動産会社を選んで「媒介契約」を結びます。これは買い手の募集~売却までを不動産会社に媒介してもらうための契約で、今後の活動方針や売り出し価格、報酬などについてもここで決めます。

STEP04

売り方の戦略を立てる

媒介契約の際には、「いつまでに売却したい」「いくらくらいで売却したい」といった売主の希望をしっかりと伝えるようにしましょう。不動産会社はこの希望に沿った戦略を立てて、物件の売却活動を行います。

STEP05

販促・売却活動をする

不動産会社による売却活動のスタートです。広告の掲載など販促活動を行って、購入希望者が現れたら、物件の内覧を行います。居住中の物件の内覧には、原則として売主の立会いが必要です。良い印象を持ってもらえるよう、きちんと準備しておきましょう。

STEP06

購入の申し込み~条件交渉

購入希望者が購入の意思を固めたら、条件の交渉に入ります。売買価格や支払い方法、建物や設備の補修などについての条件を検討し、不動産会社を通じて調整します。価格については「これ以下には値下げしない」というラインを事前に決めておくと良いでしょう。お互いが合意に至れば、売買契約へと進みます。

STEP07

売買契約を結ぶ

売買契約を結ぶ際は、売主・買主、および双方の仲介業者が集まるのが一般的です。売買契約書には価格や支払日、所有権の引渡しについてなど、細かい事項が盛り込まれています。事前に草案を受け取って、念入りにチェックしておくようにしましょう。

STEP08

決済・引渡しをする

買主から売主への支払いが行われ、所有権の移転登記が行われると、引渡しの完了です。移転登記にはさまざまな書類が必要になりますので、あらかじめきちんと準備しておきましょう。

STEP09

確定申告をする

不動産売却の最後のステップは、確定申告をして納税することです。譲渡所得を計算し、必要な税金を納付します。居住用不動産を売却した際は、特別控除の特例や軽減税率の適用ができる場合もありますので、節税できる部分は節税し、適正な額を納税するようにしましょう。

事前準備・必要な書類

必要な書類を揃えましょう

必要な書類を揃えましょう

不動産の売却にあたっては、さまざまな書類が必要になります。物件に関する書類のほか、売主の本人確認書類も必要です。物件の名義が共有になっている場合は、共有者全員の書類が必要になります。売却をスムーズに進めるためにも、あらかじめ漏れのないように準備をしておきましょう。

具体的な書類リスト

これら書類の取得は
委任状があれば代行可能です!
お任せください!

  • 売主本人の確認書類(写真付きの身分証明書や住民票、印鑑証明書など)
  • 登記済権利書、または登記識別情報
  • 固定資産税納税通知書
  • 固定資産税評価証明書
  • 土地測量図
  • 境界確認書
  • 建築確認済証および検査済証(一戸建ての場合)
  • マンションの管理規約、または使用細則(マンションの場合)
  • 耐震診断報告書・アスベスト使用調査報告書など
  • 売買契約書、その他物件に関する書類
権利書を無くしたり、そもそもどれか分からない場合はどうすれば?

紛失の場合、再発行はできませんが処理する方法がございます。権利書が不明な場合もお教えいたします。ぜひ一度三愛地建にご相談ください!

問い合わせフォームはこちら!

不動産査定とその種類について

不動産査定とは?

不動産査定とは?

売却しようとしている不動産がある場合、一番気になるのは「いくらくらいで売れるのか?」ということではないでしょうか。

不動産会社に依頼して、この「いくらくらい」という価格を予想してもらうのが「不動産査定」です。ここで注意しなければいけないのは、不動産の価格はあくまでも「時価」であって、査定価格で売却ができるとは限らない点です。

それでも査定によって所有する不動産のおおよその価値が把握できますので、具体的な売却に向けた検討にも入りやすいのではないでしょうか。

机上査定と訪問査定の違いとは

不動産査定には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。

机上査定

机上査定

「机上査定」は直接物件を見ることなく、立地や間取り、築年数、周辺の相場などの情報から、だいたいの価格を予想する簡易査定です。早ければその日のうちに査定結果がわかりますが、目安としての価格しかわからないというデメリットも。

  • とりあえずだいたいの価格を把握できればOK
  • 不動産会社の対応をチェックしたい
  • 今すぐに査定額を知りたい

といった場合には、机上査定がおススメです。

訪問査定

訪問査定

「訪問査定」は文字通り、不動産会社の担当者が現地を直接訪問して、詳細な査定を行うものです。結果が出るまでに数日かかりますが、所有する不動産の正確な価値を知ることができます。

  • 相続の予定があるので、正確な査定額が知りたい
  • 積極的に売却に向けて動きたい
  • 依頼する不動産会社が決まっている

といった場合には、訪問査定をおススメします。

査定評価を上げるポイント

査定評価の方法

不動産査定を行う際は、さまざまな項目を一つひとつ評価した上で、過去の取引事例などと比較して、全体の査定額を計算します。評価項目は不動産会社によって違いますが、以下に一般的な例を挙げておきます。

築年数

建物の築年数が新しければ新しいほど、査定額は上がります。築10年では、新築時の半額程度になることも。マンションの場合には、一戸建てに比べて査定額の減少が緩やかになる傾向があります。

立地

最寄駅からの距離やその路線の利便性のほか、役所などの公共施設や商業施設、学校、病院、公園など、生活を送る上で必要な施設へのアクセスの良さも、査定の際の重要な評価ポイントになります。

面積

一般的には面積の広い物件の方が、査定額は高くなります。ただし、土地の場合は形状や面している道路、規制の厳しいエリアかどうかによって、査定額が下がるケースもありますので注意が必要です。

耐震性

建物の耐震性も、査定額に影響します。2000年以降に建築された建物の場合は、新耐震基準に適合するとみなされ、査定額がプラスになります。ただし、2000年以前の建物でも、「耐震適合証明書」があれば加点されますので、もしある場合は忘れずに不動産会社に伝えましょう。

日照・展望

日当たりの良さや窓からの眺めも、査定の際に評価されるポイントです。高層マンションなどの場合は、高層階の方が査定額が高くなります。

間口・奥行

土地の間口の広さや奥行も査定額に影響します。例えば間口が狭く奥行が長い、細長い土地などは敬遠されがちです。

管理状況

設備に不具合があったり劣化したりしていると、査定額は下がってしまいます。最低限の修繕や補修は、きちんと行っておきましょう。

周辺環境

周辺の環境も、査定額には大きく影響します。そのエリアの治安や、騒音・振動、道路の幅や高低差のほか、墓地や下水処理場、送電線といった「嫌悪施設」の有無も査定の対象です。

不動産会社選びのポイント

なぜ不動産会社選びが必要なのか

なぜ不動産会社選びが必要なのか

不動産の売却は、多くの方にとっては一生に一度の取引です。大きな金額が動くこと、契約や登記など複雑な手続きが必要なことを考えると、個人でそのすべてを行うのは困難です。信頼できる不動産会社の選定が、売却にあたっての最初の課題となるでしょう。

それでは、不動産会社が信頼できるかどうかは、どうやって判断したらいいのでしょうか?

業者の信頼度をチェック

業者の信頼度をチェック

まず、免許の有無を確認しましょう。不動産業を営むには、宅地建物取引業の免許が必要ですが、まれに無免許で営業をしている悪質な業者も存在します。免許には国土交通大臣免許と各都道府県知事免許があります。ホームページやパンフレットなどに、以下のような免許番号の記載があるか確認してみましょう。

例:国土交通大臣免許(1)第●●●●●号

得意分野の確認

一口に「不動産会社」といっても、下記のようにそれぞれ得意分野・専門分野があります。売却を依頼する場合には、売買物件の媒介業務を扱っている不動産会社を選びましょう。

  • 分譲業者(不動産開発業。マンションなどを建設して分譲する)
  • 買取再販業者(中古物件や競売物件の買取再販などを行う)
  • 媒介業者(不動産売却業。物件の売買を媒介する)
  • 不動産管理業(設備管理・清掃などを請け負う)
  • その他(商業施設の運営やテナントビル管理など)

会社規模より提案が大事

会社規模より提案が大事

「大手の不動産会社の方が安心できる」とお考えの方も少なくないでしょう。しかし、地元に密着した中小の会社の方が、その地域の情報をしっかり把握していることも多いのです。

売却物件の情報は、「レインズ」という不動産取引情報提供サイトに登録されることになっているため、依頼した不動産会社の規模によって、その物件の売り出し情報の周知に差が出ることもありません。

重要なのは契約から売却成立までの間に、どんな提案をしてもらえるのか、どんなサービスがあるのか、そして頼りになる不動産会社なのかという点であり、会社の規模を気にする必要はほとんどないと言えるでしょう。

営業担当者の人となりも見極めよう

営業担当者の人となりも見極めよう

不動産に限ったことではありませんが、「取引」とは、結局は人と人との間で行われるものです。いくら不動産会社自体に実績があっても、担当者の力量次第では思うようには売却できないケースもあります。

また、担当者個人が人として信頼できなかったり、自分との相性が悪いと感じたりした場合も、取引はスムーズに進まないでしょう。

媒介契約を結ぶ前に担当者と直接話をする機会を持って、その知識や所持する資格、交渉力、そして人間性や相性にも問題がないか、チェックすることをおススメします。

不動産売却時によくあるトラブル

不動産売却時によくあるトラブル

不動産売却の際に発生するトラブルには、大きくわけて「不動産会社とのトラブル」と「買主とのトラブル」があります。

不動産会社とのトラブルでは、仲介手数料や広告料の不透明さや、囲い込みに起因するものが多くなっています。高額な手数料を請求されたり、広告料の使途がはっきりしなかったりといったケースです(「囲い込み」については後述します)。

また、買主との間では、土地の境界問題や物理的瑕疵、設備の故障、残地予定物の有無といった、引渡し後のクレームが多くなっています。さらに、買主がローン審査に通らなかった、急に転勤が決まったといった事情で、契約自体がキャンセルになるケースも。

すべてを不動産会社任せにせず、わからないところは納得のいくまで確認する、告知すべき情報はきちんと告知するなど、ご自身でも契約が成立する前に取引内容を把握するよう心がけましょう。

「囲い込み」に注意!

「囲い込み」とは?

「囲い込み」とは?

不動産売却時の「囲い込み」とは、不動産会社が専属選任契約、もしくは専任媒介契約をした物件を他の業者に紹介せず、自社だけで売ろうとすることです。例えば他社から「その物件の購入希望者がいる」と打診されても、「もう既に申し込みがあった」などと嘘をついて、紹介を断ってしまうのです。

囲い込みはその業者が、仲介手数料を独占したいがために行います。もし他の不動産会社が間に入ると、買主からの手数料が自社には入って来ません。そこで前述の「レインズ」に登録せずに故意に情報を隠し、自社だけが仲介料を取ろうとするのです。

この、売主と買主の双方から仲介手数料を取ることを「両手仲介」、他社の紹介で買い手を探すことを「片手仲介」と言います。

囲い込みの問題点とは

囲い込みの問題点とは

囲い込みの一番の問題点は、悪質な業者が仲介料を独占したいがために、物件を広く紹介することをせず、売却に時間がかかってしまうことです。そして売却が長引いた場合、強引に売却価格を下げさせようとします。両手仲介ではその業者に双方から手数料が入るため、物件自体の値段が下がっても、業者にはさほど影響がないからです。

また、長期間売れ残っている物件には「何か問題があるのでは?」という風評が立ち、さらに売れなくなってしまうという悪循環も起こり得ます。

確認・対策

確認・対策

媒介契約をしてから1か月が過ぎても問い合わせが全く来ない、執拗に値下げを持ちかけて来るといった場合には、囲い込みの可能性があります。囲い込みを確認するには、他の不動産会社に依頼して、自分の物件が売り出されているかどうかを確認してみるのが早道です。

もし「既に申し込みがある」「図面の作成中」といった返事が返ってくる場合には、囲い込みをされている可能性が高いと言えるでしょう。不動産会社に非がある場合は、媒介契約を無条件で解消することができますので、囲い込みが明白であれば、不動産会社の変更を検討してはいかがでしょうか。

囲い込みを避けるには、やはり信頼できる不動産会社に依頼することが大切です。また、複数の業者に相談中であると伝えることも、囲い込みの牽制になるのでオススメです。

売却時の費用

不動産の売却時には、さまざまな費用が必要になります。事前にきちんとチェックして、資金を用意しておきましょう。

売却時に必要な費用のリスト
費用の種類 金額の目安
仲介手数料 売買価格×3%+6万円+消費税(売買代金400万円超の場合)
印紙税 数千円〜数十万円(売買価格による)
住宅ローン返済手数料 5,000円~3万円
譲渡所得税
※必ずしも支払う必要はありません
※特別控除の対象になる事が多いです(下部にて説明有)。
●「短期」譲渡所得の税率(所有期間が5年未満の場合)
所得税30%+復興特別所得税0.63%+住民税9%=合計39.63%

●「長期」譲渡所得の税率(所有期間が5年を超える場合)
所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%=合計20.315%
抵当権抹消費用 2〜3万円
土地の測量費用 35万円〜100万円
建物の解体用 100万円〜300万円
契約書類発行費用
※市役所で取得する印鑑証明書など
300円/枚 程度
引っ越し費用 3万円〜30万円程度
2,800万円で売却した場合のサンプル
  • 仲介手数料(不動産会社に支払う手数料):99万円
    (2,800万円×3%+6万円+消費税)
  • 印紙税(売買契約書作成のために支払う費用):1万円
  • 抵当権抹消費用(抵当権の抹消に伴う費用):2万円
  • 住宅ローン返済費用(住宅ローン返済の事務手数料):3万2,400円
    (※窓口対応の場合)
  • 税金:0円(売却額が3,000万円以下なので非課税)
  • その他(ハウスクリーニングや引越し費用など)
  • 合計費用 105万2,400円

売却時の税金に関して

不動産を売却すると、以下の3種類の税金がかかるのをご存知でしょうか。

印紙税

印紙税

不動産売買契約書に、契約金額に応じた額の印紙を添付します。印紙税の額は、契約書に記載されている金額によって異なります。例えば、売却金額が500万円から1億円の取引であれば、5,000円から3万円の印紙が必要です。

印紙税

譲渡所得税/住民税

売却によって利益が生じた場合に支払います。税金の額は、不動産の所有期間(5年未満か5年以上か)など、さまざまな条件によっても変動します。また、各種の控除や特例もあり必ず支払うものでもございません。

例えばですが住宅が3,000万円で売れたとして、もしそれの20%(600万!)を納めないといけないと思うと何だか気分も落ち込んできますよね。ですが、条件や各種控除に応じてこれらを省く事も可能かも知れません。

相談していただければ的確なアドバイスが出来ると思いますので、ぜひ一度、「CENTURY21-三愛地建-」へお越しください!


特別控除額

特別控除額

さて、上に記載しました譲渡所得税に関する補足です。必ずしも払う必要ものでも無いと言いましたが、それはこの特別控除によるところが大きいです。そもそも譲渡所得ですが住宅を売却した際の「必要経費」を除いた純粋な利益の事を言います。もし住宅が3,000万円で売れたとして仲介手数料やリフォームなど諸々の諸費用で500万円かかったとします。その場合、利益として換算できるのは、差し引かれた2,500万円です。

この2,500万円を「譲渡所得」とし、支払う税金の値を求めていく訳です。例えばですが物件の【所有期間が5年未満の短期譲渡】だった場合は【約40%】が税率の基準になってきます。【2,500万×0.4=約1,000万円】が支払う税金、譲渡所得税になります。ちょっといくら何でも税金持っていき過ぎじゃない?と思いませんか?当店もそう思います。

ここで活きてくるのが、【3,000万円特別控除の特例】になります。
簡単に言えばマイホームを売る際に、下記の条件を満たす売却だった場合、「譲渡所得3,000万円までは税金無しでも大丈夫ですよ」という制度です。その代わりですが、下記条件を満たす必要があります。

【3,000万円特別控除の条件】
①当人が実際に住んでいた住宅(マイホーム)である
※別荘など普段使用されていない物件はマイホームとなりませんので注意!
②その物件に住まなくなって3年目の年末(12月31日)までに売却する
③売却相手が「親子・夫婦・その他生計を共にする相手」ではない事
④確定申告をしている事
⑤遡って2年前までに、既に下記の特例を受けていない事
・3,000万円特別控除の特例
・マイホームの買い換え・交換の特例
・マイホームの譲渡損失の損益通算・繰越控除
・その他の住宅ローン控除 など